
無暖房住宅の実現と省エネ設備による快適な暮らし -03-
こんにちは、atelier SUBACO 広報担当です。
※こちらのコラムでは毎週、月・水・土曜日に「家づくりに役立つ情報」を発信しています!
厳しい寒さが続いていますね。
来週は一時的に真冬の寒さが戻るとの予報もあり、まだまだ油断はできませんね。
みなさまも体調には十分お気をつけてお過ごしください!
さて、今週のテーマは「無暖房住宅と省エネ設計」についてお話しします。
注文住宅を計画する際、多くの人が「快適な住まい」を求めています。
せっかくお家を建てるなら、毎日がもっと心地よく、快適に過ごせる場所にしたいものですよね。
家はただの「住む場所」ではなく、毎日の生活を豊かにしてくれる大切な空間です。
だからこそ、温かい冬や涼しい夏、季節を問わず一年中快適に過ごせる工夫が求められます。
そのためには、家づくりの段階で、エアコンや暖房だけに頼らない「設計」の力が必要になります。
高気密・高断熱なお家づくりや、自然の力をうまく活用するパッシブデザインを取り入れることで、どんな季節でも快適に過ごすことができ、さらに省エネにも繋がります。
そこで今週のコラムでは、そんな理想の住まいを実現するための具体的なポイントを、3回の記事にに分けてお伝えしていきます。
お家づくりの参考にいただけますと幸いです ^^
前回のコラムでは、自然の力を活用したパッシブ設計についてお話いたしました。
第三回となる今回は、暖房設備に頼らず快適な冬を過ごせる「無暖房住宅の実現と省エネ設備による暮らし」についてご紹介いたします。
高気密・高断熱設計や自然の力を取り入れた工夫、さらに省エネ設備を組み合わせることで、より快適で持続可能な住まいを作るポイントをお伝えしていきます ^^
無暖房住宅とは?
無暖房住宅とは、暖房設備を使用せずとも、冬でも快適に過ごせる住宅のことです。
高気密・高断熱設計を基本に、自然の力を活用したパッシブデザインや調湿性に優れた自然素材を取り入れることで、室内の温度を一定に保ち、暖房に頼らない快適な住環境を実現します。
無暖房住宅は、エネルギー効率が高く、環境への負荷を抑える点で近年注目されており、省エネ効果だけでなく、健康的で快適な生活を実現する住まいとして多くの人に選ばれています。
|無暖房住宅を実現するための具体的なアプローチ|
① 高断熱性能の強化
無暖房住宅の基本は、外気の影響を最小限に抑える高断熱性能です。
以下の具体的な対策を施すことで、冬場の暖かさを保ちつつ、エネルギー消費を抑えることができます。
・断熱材の選定
高性能な断熱材を使用することで、外気温の影響を受けにくくします。
たとえば、セルロースファイバーやウレタンフォーム、グラスウールなどが一般的です。
これらの断熱材を床や壁、天井に適切に配置することで断熱性能が向上します。
・窓の性能向上
家の中でも熱の出入りが多い部分が窓です。
熱の出入りが多い部分の窓に複層ガラス(ペアガラス)やエコガラスを採用し、窓枠には断熱性能の高い素材(アルミ樹脂複合や木製)を使用することで、室内の暖かさを逃がしにくくします。
② 蓄熱システムの導入
蓄熱システムは、太陽光などの自然エネルギーを日中に蓄え、それを夜間に放出して室内を暖める仕組みで、具体的には以下のような方法があります。
・日中の熱を貯めるしくみ
太陽光で温められた空気や水を蓄えるタンクや特殊な建材を使います。
この熱を、寒くなる夜間に放出することで、暖房器具を使わなくても室内の温度を保つことができます。
・蓄熱式床暖房
床材や基礎部分に熱を蓄え、その熱を少しずつ放出する仕組みです。
特に冬場に効果的で、日中に集めた熱が夜になっても室内を暖かく保ってくれます。
このように蓄熱システムを導入することで、エネルギー効率が向上し、光熱費を抑えながら一年中快適な室内環境を実現することができます。
| SUBACOの施工例~床下エアコンシステム~|
SUBACOでは、無暖房住宅の実現に向けた取り組みの一環として、「床下エアコンシステム」をご提案しています。
床下エアコンは、室内を快適な温度に保つための効果的なシステムです。
この仕組みでは、床下に設置したエアコンが暖かい空気を床全体に送り込み、足元からじんわりと室内を暖めます。
このシステムの大きな特長は、暖かい空気が自然に上昇する性質を利用して家全体を均一に暖める点です。
そのため、一般的な暖房器具に比べて効率が良く、エネルギー消費を抑えることができます。
さらに、高気密・高断熱住宅と組み合わせることで、より少ないエネルギーで快適な住環境を実現します。
床下エアコンは、足元が冷えにくい快適さとともに、光熱費の削減にも貢献する優れたシステムです。
床下エアコンについて詳しく知りたい方は、SUBACOが手掛けたお家のルームツアーをご覧ください!
|省エネ設備によるさらなる快適さの向上|
無暖房住宅を支えるためには、最新の省エネ設備の導入も重要です。
以下の設備を取り入れることで、環境に優しく、より効率的な住環境が実現します。
① 太陽光発電システム
太陽光発電システムは、住宅の屋根に設置したソーラーパネルを使って、日光エネルギーを電気に変換します。
これにより、家庭内で消費する電力を自家発電で賄うことができ、電気代の削減が可能になります。
また、発電した電力が家庭の使用量を超えると、余剰分を蓄電池に貯めるか、、電力会社へ売ることもできます。
太陽光発電システムのメリット
・電気代の削減
自家発電した電力を使用することで、外部から購入する電力を減らし、電気料金を大幅に抑えることができます。
・災害時の電力確保
蓄電池に貯めた電力を非常時に利用できるため、停電時にも電力供給を確保できます。
・持続可能なエネルギー利用
再生可能エネルギーである太陽光を活用することで、環境に優しく、エネルギー資源の枯渇を防ぐことができます。
② 高効率換気システム
高気密・高断熱住宅では、外気との温度差を最小限に抑えるため、気密性が高まります。
そのため、新鮮な空気を取り入れつつ、室内の熱を逃がさない換気システムが不可欠です。
熱交換型換気システムを導入すると、外気を取り入れる際に室内の暖かい空気と熱交換を行い、温度差を最小限に抑えることができます。
高効率換気システムの特徴
・熱交換機能
外部から取り入れる冷たい空気と室内の暖かい空気を熱交換させることで、外気を冷たくしても室内の温度を安定させ、エネルギー損失を防ぎます。
・清潔な空気の供給
花粉やPM2.5、有害物質を取り除くフィルターが搭載されており、室内に新鮮で清潔な空気を届けられることで、健康的で快適な生活環境を実現します。
・省エネ性
エネルギー効率の高い熱交換システムにより、外気の温度差による室温変化を抑え、エネルギーを無駄にしない換気を実現できます。
これらの設備を組み合わせることで、無暖房住宅の快適さが向上し、省エネ技術を活用して、より効率的でエコフレンドリーな住宅の実現に繋がります。
以上、「省エネ設備を活用した無暖房住宅の実現」についてお話しいたしました。
無暖房住宅を実現するためには、地熱利用や蓄熱システム、さらには床下エアコンといった最新の省エネ技術を取り入れることが重要です。
これにより、外部エネルギーに頼らず、快適な室内環境を保つことができます。
さらに、太陽光発電システムや高効率換気システムを組み合わせることで、より効率的でエコフレンドリーな住宅が実現し、環境にも優しい住まいづくりが可能になります。
これらの要素をうまく取り入れ、エネルギー効率の良い、快適な住まいづくりを進めていただければ幸いです ^^
それでは次回の更新もお楽しみにお待ちください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
